インタビュー

出産記念に“こまもり箱”を選んだわけ

待ちに待ったわが子の誕生。
その出産を記念して、“こまもり箱”を選ばれた梶田ご夫妻にお話を伺いました。

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梶田様(愛知県在住)

梶田さんご夫婦が娘さんに“こまもり箱”を贈ることを決めたのは、「娘の名づけに、深い想いがあったから」だそうです。
娘さんはご夫婦にとってはじめてのお子さん。出産当日は、お子さんが生まれるまで時間がかかったこともあり、とても心配だったのだとか。それだけに、お子さんの誕生時の喜びはひとしおで、名前は時間をかけてじっくりとお考えになりました。一方で、お子さんの誕生後、多忙な仕事や育児の忙しさで「生まれたときの感動や記憶が日に日に薄れていく…」、そんな不安も感じていたのだとか。そこで、“こまもり箱”を残すことに決めたそうです。

「生まれてきてくれてありがとう」

「アネハヅルのように」

“こまもり箱”をご注文いただいた後、お子さんの命名理由を中心にいくつかの情報をメールでお送りいただきました。梶田さんがお送りくださった内容は以下のとおりでした。

(お客様からお送りいただいた命名理由)

私も妻も山を登ることが趣味で、子どもが生まれる前は夫婦でよく山登りに行っていました。そのため、子どもができたら「名前は山にちなんだものにしたいな」となんとなく考えていました。
子どもが生まれて具体的に名前を検討しているとき、ある登山家の本に書かれていた「アネハヅル」のエピソードを思い出しました。アネハヅルは、子孫を残すために命がけでエベレストを超えていく鶴なのだそうです。それだけ聞くとワシやコンドルのような体格を想像しますが、実は鶴の中では最も体が小さく「乙女の鶴」とも呼ばれています。小さく可憐な女の子が、このアネハヅルのように力強く人生を切り開き、困難も乗り越えてほしい、そう願い「あねは」という名前をつけました。

あねはちゃんがくれた新しい世界

上記のメールでいただいた情報に加えて、後日、当店のスタッフからお電話を差し上げて追加のヒアリンクをしました(ご連絡方法は、「電話」「メール」のいずれかご希望の方法からお選びいただけます)。お電話のヒアリングの際には、命名理由やお名前にかける強いこだわりについて実際の会話の中で掘り下げるとともに、生まれてきたお子さまに対してのご両親の率直なお気持ちもしっかりお聞きしていきます。

しかし、お子さんに対する愛情やお気持ちについてお伺いすると、やや恥ずかしそうな印象の梶田さん。男性にとっては、「かわいらしい」「愛しい」「かけがえのない存在」など、踏み込んだお気持ちを家族以外にストレートに伝えるのは、少し照れくささもあるのかな、と感じました。
それでも「出産して二人だけの家庭に笑顔の回数がめちゃくちゃ増えた」「娘の変な行動に夫婦二人で大爆笑」「産まれたばかりでまだ表情のない娘の笑う顔が見たくて二人で笑わせた」「子供と一緒の日々はそれまでとは全くちがう新しい世界・新しい経験の日々だった」…などなど、お聞きすればするほどほほえましく印象深いエピソードが出てきます。お子さんが生まれてきたことに対する強い愛情と感謝が、スタッフにもしっかりと伝わってきました。

言葉に出来なかった想い

メッセージを形にする際に、自分の想いをそのまま言葉にできる方は、実はそれほど多くありません。自分の言葉で伝えたい、という方ももちろんいらっしゃいますが、お客様との会話の中から徐々に大切な想いの輪郭が浮かび上がってくることがほとんどです。
今回ご依頼いただいた梶田さんの場合、さまざまなエピソードを語られながらも、お子さんに対して「ストレートな言葉」で愛情表現することは少なめな印象でした。しかし、梶田さんのその「言葉に出来なかった想い」もまた、お子さんへの大切な贈り物になるのではないかと受け止めました。
そこで、当店ではあえて言葉にならなかった「生まれてきてくれてありがとう」という想いもしっかり形にして、以下のようなメッセージを作成し、ご提案させていただきました。

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“こまもり箱”に刻んだメッセージ。

お客様からのご感想

ご依頼主様(梶田さん)より

実は、最初は「知らない人にどこまで話せばよいのかな?」という躊躇がありました。そのため、小林大伸堂さんが電話でヒアリングしてくれたとき、名付けの理由についてはしっかり説明できたのですが、肝心の「娘への想い」については、なんだか照れくさくてちゃんと伝えられなかった気がしています。

ところが、後日仕上がったメッセージを見て「おお!」と思いました。「生まれてきてくれたありがとう」だなんて、自分では恥ずかしくて絶対に口にできない娘への想い。それを、会話の中からしっかりとくみ取って、メッセージにしてくれていたんです。
きっと「第三者」が間に入ってくれたからこそ、素直な気持ちが残せたんでしょうね。単なる「命名理由の記録」ではなくて、自分の素直な想いもしっかり残せた、それがとてもよかったです。娘が大きくなったとき、これをどんなふうに受けとるのか、今から楽しみです。

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